「グランドチャンピオン決定戦・ＳＧ」（２５日開幕、常滑）

　ボートレース新時代到来‐。５月の笹川賞は新世代といえる登録４０００番以降のレーサーが大活躍。優勝戦は６人のうち５人が新世代レーサーだった。２５日に開幕する、ボートレースとこなめ「ＳＧ・第２３回グランドチャンピオン決定戦競走」も、間違いなく新世代レーサーが大暴れ必至だ。

　平本とグラチャンといえば２年前の児島。準優で唯一、イン速攻を決めた平本が、もちろん優勝戦１号艇。ＳＧ２回目の優出で美酒なるか‐と思われたが、インからＳＴはコンマ２２。痛恨の立ち遅れで６着大敗だった。

　「ショック…」。しょげるしかなかった。やはりＳで立ち遅れたことを悔やんだ。「出足のいいペラでＳ展示は良かったけど、本番は一瞬ためてしまった」。ＳＧの優勝戦は一瞬でも隙を見せてはいけない。それは平本自身も分かっている。分かっているからこそ、悔やんでしまうのだ。

　このとき優勝したのが瓜生正義。今はボート界の頂点に君臨する実力者だが、ひと昔前の瓜生は賞金ランク１０～１５位をウロウロ。勝負どころで賞金王決定戦出場を逃す…というシーンを何度も見かけた。それでも殻を破った。その瓜生に隙を突かれたのが平本だった。

　平本は笹川賞に選ばれなかったので、このグラチャンが今年２回目のＳＧ出場。直前の桐生でのＧ１周年記念で優出したこともあってリズムはいいし、地元で臨めるのは間違いなく有利。２年前の忘れ物をしっかりと回収できるかもしれない。