【ボート】松井3年7カ月ぶりSG奪取
「オーシャンカップ・SG」(28日、若松)
問答無用のオーシャンCV4‐。松井繁(43)=大阪・64期・A1=が、峰竜太との競り合いを1周2M差しで制して快勝した。09年12月賞金王決定戦(住之江)以来となる11度目のSG制覇を決め、8年連続の賞金王進出を確実なものにした。峰は最終1Mでブイに接触し後退。2着には篠崎元志、3着には毒島誠が入った。
松井といえども、SG優勝戦の重圧はあった。1周1Mは峰の差しを許し「すんなり勝てなかったところは自分の甘さ。これがプレッシャーなんでしょう」と振り返る。だが、そこからが冷静だった。差された峰の内から、湯川が迫っているのを確認。湯川が峰に競りかけるところを、冷静に内からさばいた。
オーシャンCは4度目の制覇。これは決して、偶然ではない。賞金王に臨むために、綿密に計算するのが松井。「常に賞金王を意識していれば、勝負をかける時期がある」。出走回数や、そこまでの獲得賞金を考えれば、ちょうど7月はその時期になりやすいのだ。
昨年の“夏”はF休みや、笹川賞(浜名湖)での骨折などで棒に振った。「夏の時期のペラのゲージは持っていない」というだけに、調子は上がらなかった。前節の津周年記念と今回で「何とか普通に戦えるようになった」と話す松井。ペラ調整にはプライドを持っており「新鋭リーグや一般戦ならまだしも、SGクラスがペラのゲージを見せ合ったりするのはおかしいし、僕はやっていない」と、ほかの選手との違いも強調していた。
今回の優勝で、8年連続の賞金王出場をほぼ手中。「ここから上がっていく手応えはあるよ」と言い切った松井。06年に若松オーシャンCを制した時には、そこから賞金王Vまで駆け上がった。今年も再現なるか‐。