【ボート】毒島初栄冠!次は「賞金王」
「モーターボート記念・SG」(1日、まるがめ)
1日の12Rで行われた優勝戦は、1号艇の毒島誠(29)=群馬・92期・A1=がイン速攻で1着。群馬勢として81年の高峰孝三以来、32年ぶり2回目の優勝。毒島はSG初Vを飾り、賞金3500万円を獲得、年末の賞金王決定戦出場へ前進した。ただ、3号艇の篠崎元志がコンマ02のF。売り上げの56・3%にあたる6億9756万4100円が返還された。SG優勝戦でのFは11年8月のMB記念(福岡)以来。
まさかのF発生となった優勝戦。毒島自身もコンマ02とギリギリの踏み込みで「Sは行くつもりだったけど、もしかしたら…」と、1Mを先頭でターンしてからも動揺していた。しかし、何とか踏みとどまって優勝。ゴールでは深々と頭を下げたあとに、力をこめてガッツポーズ。「本当にうれしい気持ちで、自然と出ました」と、満面の笑みで振り返った。
若松オーシャンCに続いて、SG2節連続で優出。「30歳になるまでに1度くらい優勝戦に乗れればいいかな」と考えていただけに、これ自体が毒島にとっては予想外。しかも優勝となり「本当に幸せ」と笑いが止まらない。
まるがめでは、10年オーシャンCで準優1号艇から3着に散った。「あの時は、そのことの重大さが全く分かっていなかった。今はあの時とは全然違う」と、ことあるごとに強調してきた。悔しさを味わった水面で、その言葉が事実だということをしっかり示した。
優勝賞金3500万円を手にして、賞金王決定戦(12月20~23日、住之江)への出場をほぼ確実にした。「賞金王シリーズにも出たことがないのに」と自身の快挙に目を白黒させたが、決まった以上は気合満点で挑むのが毒島。表彰台では次の目標を「賞金王です」と言い切った。夏の終わりに歓喜に酔った若武者が、年末にも大笑いしている可能性は大いにある。