【ボート】若武者・岡村が下克上狙う
「太閤賞競走・G1」(28日開幕、住之江)
ボートレース界はいま群雄割拠。住之江の地で天下統一を果たすのは誰か‐。ボートレース住之江で「開設57周年記念・G1・太閤賞競走」が28日に熱戦の火ぶたが切られる。昨年の賞金王決定戦メンバー6人を筆頭に、各地から強豪メンバーが集結し、メッカ水面を熱くする。注目選手として地元期待の若武者・岡村仁を取り上げた。
昨年7月に江戸川周年でG1初V、そして津・チャレンジCでSGデビュー。続く住之江・賞金王シリーズで地元SGも経験。ひと回り大きくなった岡村が次に狙うは下克上、地元の記念タイトルだ。
2013年はようやくワンステップ駆け上がった一年だった。G1覇者となり、SGも2節戦った。「大阪の先輩方はすごい人がいっぱいいる。その人たちが近くにいたので、SGだから緊張することはなかったです」。リラックスして臨めたからか、地元だったからか、SG2節目だった賞金王シリーズでは準優にまで進出した。「準優に乗れたのはうれしいけど、失敗しても乗れた感じが強い。もっといい枠で乗れただろうし、悔しさしかないです」と反省の言葉が出た。これは、さらなる上を目指しているからこそ、向上心の現れだ。
「(太閤賞は)自分にとって今年一発目の記念になるので、いい結果を出したい。あと、去年G1を取っておきながらオーシャンC勝負駆けなんです。そのためにもG1で頑張らないといけない」。上のステージで戦い続けるためには結果が必要。優出、そして優勝へ全力で臨むという。
もちろん、胸を借りる立場ではある。それでも慣れ親しんだ地元ならチャンスはゼロではない。「バネは縮めたらその分伸びますよね。自分も縮んだ分だけ伸びるんです」。デビュー時から期待された逸材がようやく昨年G1を取り、華を開かせた。あとは蓄積した分を伸ばすだけ。太閤賞でも飛躍する若武者・岡村仁から目が離せない。