【ボート】丸岡“強さ”見せつける
「太閤賞競走・G1」(27日開幕、住之江)
ボートレース住之江の冬の風物詩になっている「開設58周年記念・G1・太閤賞競走」が27日に開幕する。今回も昨年のグランプリに出場した10人を筆頭に、ボート界のトップレーサーが顔をそろえ、覇をめぐって熱い戦いが繰り広げられる。
昨年は10月戸田周年で自身3度目のG1Vを飾り、年末のグランプリにも駒を進めた丸岡正典。結果だけなら充実した1年に見えるが、本人からしてみると、そうでもなかったという。「(昨年は)年末を走れると思っていなかったし、戸田の一発だけでラッキーだった。印象に残っている感じではないし、満足のいく年ではなかった」と振り返った。
そう思うのはグランプリで結果を残せなかったことに尽きる。「グランプリではエンジン出しで通用しなかった。センスがないですね…」と苦笑いを浮かべるように、仕上げることができなかった無力さを痛感させられたようだ。
それでも、エンジンが仕上がったときの丸岡の爆発力はすごい。エースエンジンを手に堂々の逃げを決めて太閤賞覇者に名を刻んだ56周年(13年)。「あのエンジンは別格でした」と当時の相棒を称賛するが、優勝を手にしたのは実力のたまもの。エンジンさえ仕上がれば“強さ”を発揮できるのだ。SG2勝、G1・3勝というこれまでの実績がその強さを物語っている。
「この1年(の課題)はとにかくエンジン出しですね」。機力さえ五分なら勝負できる自負があるからこその言葉。今回の太閤賞も仕上がりに左右される部分もあるだろう。それでも「ペラを合わせれば住之江は走れると思っている」と前を向いた。優勝戦には進めなかったが、正月のオール大阪でペラ調整のメドも立ったはずだ。2度目の太閤賞制覇へ今回は“強さ”を誇示する丸岡を見たい。