【ボート】篠崎元志がメモリアルを制圧

 「ボートレースメモリアル・SG」(30日、蒲郡)

 30日、蒲郡ボート12Rで行われた優勝戦は若手同士による「抜きつ抜かれつの大激戦」に。その大激戦を制したのは2号艇の篠崎元志(29)=福岡・96期・A1だった。峰竜太(佐賀)との壮絶なデッドヒートを2周1M差しで制し、2012年グランプリシリーズ(住之江)以来、2回目のSG制覇を果たした。峰は無念の2着。3着には中島孝平(福井)が入った。

 激闘を制した篠崎。ピットに戻ってヘルメットを脱いだときは、いつもの“イケメン”のまま、ぼう然とする峰の元へ涼やかな表情で駆けつけて握手。「SGは何個でも勝てると思ってるので、そんなに驚きではないです」と胸を張ったが、時がたって表彰式では喜びの涙も出ていた。

 それでも、激闘を振り返るときは、興奮気味だった。まず1周1Mで差して峰をとらえた。同2Mで中島が目に入ったミスターンで峰に差し返されたものの、2周1Mでズバリの差し。「ホームでうぁ~っと思って…。でもこん身の差しを入れたら入りましたね。慌ただしいレースだけど、今日は(足も)出てたっしょ」。100点のレースとはいかなかったが、会心の仕上げと勝負強さを見せつけたことを喜んだ。

 SG初制覇がグランプリシリーズで、後にSGを制した選手は今までいなかった。「シリーズを勝ったときに『そのジンクスは僕が破る』と宣言してましたから。できてよかった」。不吉なデータを自ら打ち破り、賞金ランクも一気に2位まで浮上した。「地元(芦屋)のチャレンジCには(F休みで)出られないけど、1つでもいい順位で(グランプリへ)行けるように」。頂点へ向けて気合を入れ直していた。

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