【ボート】中田狙うは下克上のみ

 「北陸艇王決戦・G1」(19日開幕、三国)

 福井県のボートレース三国で、19日から「開設63周年記念・G1北陸艇王決戦」が開催される。今年は季節を春に移して覇を争う。V候補は五指に余りシリーズは激戦必至の様相。地元からは絶対的エースの今垣光太郎を筆頭に5人が参戦。昨年のMVP山崎智也や王者・松井繁、そしてニュージェネレーションといった強力遠征勢を相手に、総力戦で牙城を守りにかかる。また、G1初制覇を目指す“NEXT”世代の台頭にも注目したい。

 2014年6月のG1江戸川周年。記念戦線に足を踏み入れたばかりだった中田竜太(28)=埼玉・A1=が、あれよあれよと優勝戦1号艇を獲得。結果は2着に敗れ、記念初制覇とはならなかったが「上でも通用する」と手応えを感じた戦いだった。

 あれから2年弱。まだタイトル奪取はかなっていない。「あの時はそれほど緊張もしてなかったし、負けた後も“次”を簡単に思っていた。でも違いました。もっと『悔しい』って思わないといけなかった。“次”なんてないんです」。厳しい勝負の世界。チャンスはそうそう巡ってこないことを、その後の戦いで痛感した。

 それでも今期勝率7点オーバー。最近では記念でもコンスタントに予選を突破するなど、確実に成長曲線を描いている。また「どういう風にしていけばいいかが分かってきた」と記念での戦い方も身についてきた。

 もう記念の舞台でも臆することはない。「以前は自分の事で精いっぱい。でも、今では周りをしっかり見る余裕ができた。せっかく記念ですごい人をたくさん見れているので、いいところをどんどん吸収していきたい」と、どん欲にレベルアップを図っている。

 「G1を取って自分の中で何が変わるかは分からない。だからこそ取ってみたい。今年の目標です」。照準はしっかりとタイトル奪取に合わせている。当地はなかなか参戦する機会がないが、昨年のSGオーシャンカップでは予選で2勝を挙げ、準優に駒を進めているように嫌なイメージはない。

 「須藤さんのおかげで今の僕が出来上がっている」。尊敬する師匠の須藤博倫は、この三国周年で記念初制覇を飾った。いざ師弟制覇へ-。狙うは強力ライバルを蹴散らしての下克上ただひとつ。

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