【ボート】毒島、桐生周年連覇で復活だ

 「赤城雷神杯・G1」(4日開幕、桐生)

 桐生ボートでは4日から9日までの6日間、「開設60周年記念G1・赤城雷神杯」が開催される。近年は群馬勢が勝ちまくっており、地元のツートップ、2015年MVP・山崎智也、昨年の覇者・毒島誠が主役を張る。だが、今回は例年以上に遠征勢が強力。5月尼崎のオールスターVの平本真之を筆頭に瓜生正義、田中信一郎、笠原亮、岡崎恭裕らも桐生を得意としており、激しいバトルが繰り広げられそうだ。

 毒島がいまひとつリズムに乗り切れていない。今年はF休みのために2月から戦線復帰。優勝は2月のからつ、4月の平和島と一般戦の2回にとどまっており、らしくない状況が続いている。

 昨年はFに悩まされながらもG1・3勝、SGでは3月クラシック優勝戦3着、年末のグランプリ準優勝と一定の結果を残した。「事故し過ぎた中で、結果が出せたのはプラス」と振り返るが、いつしか自信が過信にもつながっていったという。

 「リズムが良くない。レースとペラがマッチングしておらず、イメージしているターンができていない」。求めるレベルの高さもあるが、試練の時を迎えていると言える。そのリズムの悪さは、ビッグレースで顕著に表れている。中でもSG戦線では3月クラシック準優、5月オールスターでいずれも妨害失格を取られてしまった。「模索中です。自分で変えるしかない。悲観はしていない」と必死に前を向いている。

 昨年は念願の地元周年タイトルを獲得した。「重みのある大会ですから」と気持ちを入れ直す。連覇を狙う今年の大会は、リズムを取り戻すためにも重要なシリーズだ。「がむしゃらに、ではなく、しっかり準備をして獲りにいきたい」と語る。「今はワーストに近いくらい、流れが悪い」と苦笑いを浮かべるが、道は自分で切り開いていくしかない。現状を打破して地元周年連覇が達成できれば、乗っていけるはず。毒島にとって、ターニングポイントにしなければいけないシリーズが始まる。

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