“新米ママ”浅田千亜希、女子王座Vへ
【第63回】浅田千亜希(40)=徳島・72期=
今回登場の浅田は40歳を前に結婚、出産、休業、復帰。「結婚したのは38歳。仕事を頑張ろうと思ったけど、子どもは欲しい。のんびりしてる時間はないから、付き合うなら結婚する気のある人じゃなきゃ」と正直な胸の内を話せた同級生が“アラフォー婚”の相手。ドラマのような急展開で妻、そして母となった。
「子どもができて自分でもビックリ。こんなに母性本能が強いとは思わんかった。ずっとこの子とおりたい。世話をしたい」と引退が頭をよぎった。だが選手仲間に「一回走って考えたらいい」と復帰を促され、夫は「元の場所まで戻ってみたら」と背中を押した。
新勝率7・34で7月からA1。今年はV3と好調。「子どもがいる女子選手は『お母さんがレーサーってかっこいい』って言われるからみんなやめられんって。私も長男が分かるようになるまで頑張りたい」と新たな目標ができた。「この子に会えたのもだんな様のおかげ。レース場に来るとありがたいと思い返す」と家族への感謝でいっぱいだ。持ち前の闘争本能に母性本能がプラスされた浅田は、40歳代でさらにパワーアップ。まだない女子王座の優勝、大舞台への飛躍を予感させる。