【第７０回】坂田麻衣（２９）＝徳島・１０７期＝

　前職は幼稚園の教諭という異色の経歴を持つ選手が坂田麻衣だ。「ボートレーサーは小学校の時から憧れていました。でも高校生の時に試験を３回落ちてしまって…。当時の規定では（試験を）受けられなくなったけど、規定が変わってチャンスができたので再び選手を目指しました」。通算５度目の挑戦で開いた夢への扉。子供たちから愛されそうな穏やかな外見とは違い、ハートは熱いものを持っている。

　「成績が悪い時も多いけど、幼稚園時代の経験が支えになって頑張れています。子供たちが見て夢を与えるような選手になりたい」。「園児」から「エンジン」へ“相手”が変わっても仕事への情熱は変わらない。

　熱戦が展開されている女子王座決定戦の舞台となっている鳴門は地元水面。「今の時期はちょうど鳴門の阿波おどりが行われる時期。昼は女子王座、夜は阿波おどりを楽しんでもらいたい」と地元のＰＲもしてくれた坂田に今後も注目だ。