【ボート】若手が健闘した今年の安岐真人杯
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4月30日から5月5日にかけてまるがめボートで開催されたゴールデンウイーク恒例の「安岐真人杯争奪 瀬戸の大魔神大賞」は、今年もオール香川支部によって争われた。
今年で11年目を迎えた安岐真人杯だが、優勝戦のメンバーは実に興味深かったと思う。
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1号艇 森高一真
2号艇 重成一人
3号艇 片岡雅裕
4号艇 村越 篤
5号艇 松尾 祭
6号艇 石丸海渡
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森高、重成、村越という香川のトップレーサーが3人。それに対して片岡、松尾、石丸という登録番号4400番台以降の若手レーサーも3人という勝ち上がりだった。昨年の優勝戦を振り返ると、4400番台以降で優出したのは中田元泰のみ。徳島勢も出場していた一昨年はゼロ。若手が伸び悩んでいると言われる香川支部にとって、今年はこれからが楽しみになるメンバー構成だったと思う。正月にオール香川を制するなど、すでに実績がある片岡はともかく、特に松尾と石丸の健闘は印象的だった。
松尾については、最近まるがめでエンジンをそこそこ出している印象もある。正月開催では15号機を使用して「中堅上位」。3月の当地では59号機を使用して「伸びられる人がいるので上位ではない」と話しつつも「足はいい」と大崩れのない走りで成績をまとめていた。4月に江戸川で待望のデビュー初Vを飾ったこともあり、さらなる活躍が期待できそうだ。
石丸も今回の優出が、大きなきっかけになりそう。使用した5号機には「特徴なく普通」と話していたが、見た目にはいい部類の動きだったと思う。昨年10月から今年1月までをF休みで棒に振ったが、本来は攻撃力のある選手。今期は飛躍してほしいと思う。
一方で、逃げて優勝した森高もさすがだった。これが史上最多3回目の安岐真人杯制覇。やはり森高、重成、村越、ここに三嶌も加えた主力級の男子レーサーには、いつまでも若手の壁になってほしいと思う。なかなか越えられない高い壁として君臨していればこそ、若手が目指すべきレベルも高くなる。憎たらしくなるぐらいに若手の挑戦を跳ね返してほしいと思う。来年の安岐真人杯、今からどんな戦いになるのか楽しみにしておきたい。(まるがめボート担当・岡 浩司)