【競輪】太田竜馬と小川真太郎に注目 ヤングレーサーが新しい風
「競輪記者コラム・仕事 賭け事 独り言」
どのプロスポーツでも競技を盛り上げるには若手の台頭が不可欠だ。競輪界も例に漏れず、ヤングレーサーが新しい風を吹き込むことによって活気が生まれる。
このところ、躍進が目を引くのが徳島勢だ。S1では既にG1でも活躍している原田研太朗(27)=98期=をはじめ、太田竜馬(21)=109期、小川真太郎(25)=107期、山形一気(29)=96期、久米康平(26)=100期、S2では島川将貴(23)=109期、表原周(26)=100期=と20代のS級レーサーが7人在籍している。
素質豊かな選手が名を連ねる。とりわけ注目したいのは太田と小川だ。前者は昨年、初めてG1の舞台を踏んだ。寛仁親王牌、競輪祭ではそれぞれ2勝をマークし、ポテンシャルの高さを示した。昨年暮れのヤンググランプリでは鈴木竜士とデッドヒートを繰り広げて準優勝。スター候補生としての片りんをのぞかせた。
一方、小川もアグレッシブな走りで頭角を現している。昨年5月の立川F1でS級初優勝を飾った。さらなる飛躍が期待される2018年。年明け一発目の立川G3で初めて記念のファイナル進出を果たした。それまで壁となっていた準決を1着で突破したあたりに地力強化がうかがい知れる。
2人に共通しているのが前向きな姿勢だ。取材していて、ネガティブな発言はほとんど聞いたことがない。いざレースにいっても、消極的に立ち回るのではなく、果敢にアクションを起こす。気後れすることなく強敵に立ち向かう姿は実に頼もしい。大きいタイトルを手にする日もそう遠くはないかもしれない。(関東競輪担当・堀江浩二)