【ボート】レディースオールスターで大活躍した倉持莉々の今後に注目
「ボートレース記者コラム・仕事 賭け事 独り言」
ボートレースをメインに担当するようになって約1年。初めての出張となったのが、「G2・第2回レディースオールスター」(6~11日、びわこ)だった。
雨が降る前検日の5日は、意外と早くボートレース場に到着。ピット内できょろきょろしていると、ファン投票31位で選出された倉持莉々(24)=東京・114期・B1=とばったり。エンジン抽選まで時間がありそうだったので、声をかけてみた。
直前の平和島では2回目の優出を決め、優勝戦は1号艇。デビュー初Vは目前と思われたが準Vに終わった。「優勝できなくて悔しかった」と振り返りながらも、4日目3Rで6コースからじわじわと舟を進めて1着になったレースは見事だったとほめると、「エンジンが本当に引っ張ってくれた」と微笑んだ。
びわこについて問うと、「3回目だけど、うねりのある水面だし、24番目に好きなレース場」と独特な言い回しで相性があまり良くないことを話した。
それでも近況のリズムがいいこともあってか、「前泊して鴨川を散歩してリフレッシュしてきたし、今回の目標は優勝戦に乗ること」と熱き思いを口にしてから、エンジン抽選会場へと向かった。
会場では最後列の一番左に座っていた土屋南(岡山)の隣りに立って抽選を見守った。抽選器を回して思わず微笑んだのが、エース34号機を引き当てた遠藤エミ(滋賀)と、近畿地区選で野添貴裕(大阪)を19年ぶりのG1優勝に導いた51号機を手にした広中智紗衣(東京)。
また、倉持がゲットした21号機は2連対率26・6%ながら、近畿地区選で西村拓也(大阪)が超抜に仕上げた好機。倉持の表情は追い切れなかったが、内心ニンマリだっただろう。
初日は恵まれながらも1着スタート。「乗り心地が良くて、食いつきがいい。伸びも出足も全体にいい」と早くも好感触を得た。しかし、肝心の準優では、「回り過ぎで合ってなかった。ターン回りが良くなかった」と調整に失敗して5着。3回目の優出はならなかった。
それでも、この節は4勝を挙げ、大会終了時点の女子レーサーにおける今年の獲得賞金は371万9000円。ファン投票順位と同じ31位に付けた。今後の飛躍に期待が高まるばかりだ。
「連勝もできたし、楽しかった」と振り返り、「やっぱり、優勝戦に乗りたい」と今後に向けての抱負を語った。中村桃佳(香川)のビッグ初Vで幕を閉じたが、リズムが上がってきた倉持からも目が離せない。(関東ボートレース担当・高橋真澄)