【ボート】徳山ボートで64年ぶりのSG
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今年のSG第2弾だったオールスター(尼崎)は中島孝平(38)=福井・84期・A1=の2010年グランプリ以来となる自身2回目のSG制覇で幕を閉じた。次に控えるSGは6月19~24日に開催されるグランドチャンピオン。徳山でSGが行われるのは実に64年ぶりとなる。
久しぶりとなるビッグレースの開催を関係者もファンも心待ちにしている。成功には多くのファンが舟券を購入してくれることに懸かっている。少しは水面の特徴にも触れておきたい。一年を通して斜め追い風の日が多く、基本的にはインが幅を利かせる。1コースの1着率は60%を超え、SGならその強さにさらに拍車がかかる可能性は十分にある。重要になってくるエンジンは、5月が初下ろしとあって相場は未知数。SGが使用から4節目だけに、数字の良しあしは気にしなくていいだろう。まだ2節しか使っていない現段階で、素性の良さそうと勝手に思い込んでいるエンジンは42、53号機。53号機は初下ろし2節目でベテランの陶山秀徳(福岡)が抜群の動きをみせてシリーズ4勝をマーク。特に出足関係の力強さが光った。42号機は初下ろしから松下直也(兵庫)、山崎昭生(香川)が使用。ともに派手な成績ではなかったが、バチッと合ったときの伸び足はかなりのものに映った。記者の勝手な独断ではあるが、注目機としてオススメしておきたい。
SG開催に先駆けて、徳山では昨年10月に新スタンドがオープン。施設はコンパクトになったが1、2階に観覧席座席、また1階にはイベントステージ、売店、キッズルームが設けられ、レースコースと並行する形で観覧用のウッドデッキもあり、水面間際で白熱したレースを体感することができるようになった。現場で取材していても控えるグラチャンへの熱い気持ちが分かる。関係者を始め、整備員や地元・山口支部の選手たちは、グラチャンのロゴが入ったポロシャツをピットで着用するなど、開幕前から盛り上げようと動いている。
また、徳山ボートがある周南市の中心になるJR徳山駅も工事が施されていたが、2月に新たな駅ビルが完成。駅ビルには市立図書館などがオープン。観光客を迎える駅舎も美しく生まれ変わり、新たな徳山を楽しめそうだ。今は64年ぶりのSG、そして徳山の街が盛り上がることを願っている。(関西ボートレース担当・松下央)