【ボート】インファイター・石川真二の存在で舟券推理が広がる
「ボート記者コラム・仕事 賭け事 独り言」
10月28日に行われた、守田俊介(43)=滋賀・74期・A1=が2回目のSG制覇を果たした第65回ボートレースダービー(蒲郡)。2度目のダービー王となった守田の強さはもちろんだが、予選道中の話題をさらっていたのは何と言っても石川真二(48)=福岡・66期・A1=だろう。石川の持ち味でもある妥協なきコース取りから、1M自在さばきを遺憾なく発揮。機力の良さもあっただろうが、大崩れのない成績を残し、予選3位通過を果たした。
普通ならば緊張感が高まるSGの準優1号艇だが、石川にとっては走り慣れた仕事場のイン。コンマ09のトップSをしっかりと決めて堂々と逃げ切り、優出を果たした。意外にも思えるが、48歳にしてこれがSG初優出。快挙を果たした。
石川の優出により、個人的には舟券購入の意欲ががぜん湧いてきた。「進入が乱れることにより、ある程度の波乱が予測できるレース」が目の前にあれば、波乱舟券が大好きな記者としては手を出さざるを得ない。
どんなレースでも1、2コースまで動くだろうという石川がいれば、自然とスロー水域は深くなる。ならばインを守るであろう1号艇の選手も普段よりも気を遣ったSになってしまう。ここまでが計算できる。そしてここから舟券推理の楽しさが広がる。
まず(1)は進入が深くなってもやっぱり1号艇が逃げるだろうということで、インから舟券を買う。そして、もしインがSで遅れた場合の(2)はS決めてくる石川が1Mを先攻する。そして(3)はインとともに石川がSで遅れた場合、センターもしくはカドからスピードに乗ったSを決めてくる選手がまくって波乱演出。(4)は、そのまくった選手に乗じた外枠の選手がスパッと差し切る。
おおまかに言ってもこれだけあるが、細かい条件を加えていけばまだいろんなケースが考えられる。枠なり3対3の場合よりも、好配ゲットの可能性がグンと広がるのは間違いない。買うからには常に好配を狙う記者としては(1)以外の展開を都合よく妄想し、配当金まで予想する始末。どの展開が来るのか予想をするのが楽しくて仕方がなかった。
肝心の結果は、2号艇の池田浩二がピットアウトから石川をけん制していたこともあり、枠なりの3対3となってしまい想定が崩れてしまったが、それもまた次の反省材料にする。ダービーでの賞金上積みにより次のSG・チャレンジカップ(20~25日・芦屋)にも石川は出場する。同じ過ちは犯さない。次こそはズバッと推理を当てて気持ちよく好配をゲットしたい。(関西ボート担当・西脇由利)