【地方競馬】美し過ぎる騎手にメロメロ おっさん記者の美人騎手追っかけが続く

7日の大井競馬での全ての騎乗を終え髪を整えるミカエル・ミシェル
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 「レース記者コラム・仕事 賭け事 独り言」

 “美し過ぎる騎手”が南関東地方競馬にやって来た。フランス出身の美人ジョッキー、ミカエル・ミシェル(24)。担当記者のおっさん連中はさぞかし鼻の下を伸ばして取材しているだろうと思われがちだが…。はい、その通りです(笑)。

 昨夏の札幌競馬でJRAが催した「ワールドオールスタージョッキーズ」に招待来日し「日本に恋しました」との名言?を残し、秋のジャパンカップ当日には初めて東京競馬場を訪れ「アメージング!」と大きな青い目をキラキラさせて「日本での通年騎手免許取得を目指します」と宣言。早速そのミッションをスタートさせた。

 とにかくポジティブなお嬢さんだ。地方競馬デビューとなった1月末の川崎は寒さとともに道悪続きで、全身泥だらけになる騎乗が続いたが「私はレースが大好き。特に接戦になってのファイトを見てほしい」と親指を突き立てる。

 応援するファンや、取り巻くマスコミへのサービスも忘れない。地元川崎での最終日には最終レース終了後に自ら発案してファン向けのトークショーを実現させたし、勝てない日が続いてもレース後のインタビューには質問が途切れるまで応じる。

 「メディアに出ることはジョッキーとしての務めだと思うし、必要なことです」。取材の手伝いでミシェル取材に訪れた某紙のJRA担当記者は「どこかの騎手にも聞かせてやりたいものだな」と苦笑いしていた。

 そんなこんなでミシェルの注目度は増すばかり。2月8日はテレビ東京の「ウイニング競馬」に生出演したのをはじめ、NHKの「おはよう日本」やテレビ朝日の「グッド!モーニング」などの取材を受けたり、TBSの「炎の体育会」から出演依頼も。SNSでも人気で、フォロワーはツイッターが2万人、インスタグラムは1万人を突破したという。

 とはいえ、ミシェルが野望をかなえるまでの道のりは長くなりそうだ。今回は社台グループの強力な後押しもあって地方競馬の短期免許を取得してそれなりの活躍を見せているが、たとえ南関東所属馬がJRAのレースに出走してミシェルが騎乗したとしても、同日に他のJRA馬には騎乗できない。

 また、JRAの短期免許取得には高いハードルがあり、例えば母国でのリーディング順位(フランスの場合は5位以内)、または指定された世界的レース(凱旋門賞や英ダービー、ブリーダーズカップなど)2勝以上などをクリアしなければならない。

 通年免許取得となるとさらに厳しく、外国人騎手が受験する場合、1次は「競馬関係法規及び中央競馬の騎手として必要な競馬に関する知識」の筆記テスト。これは英語でも受験できるようになったが、2次の口頭試験はすべて日本語で行われる。

 目下の合格者は、15年のC・ルメールとM・デムーロの2人のみ。デムーロが前年に不合格となり、一時レース騎乗を自粛して日本語を学んだのは有名な話で、バルジューが15、16年と2年連続して1次不合格。昨年はモレイラが1次不合格となっている。

 ミシェルによれば「日本語は3カ月前から、ルメールと同じ家庭教師について学んでいる」とのことで、今回の来日の目的の一つも「私の日本語の上達を待ってられないので、まずは日本の地方競馬の環境に慣れて、いろいろなことを学ぶため」と言う。

 川崎での地方競馬デビューから、高知遠征を挟んだ大井、そして船橋と転戦し、船橋最終日の14日終了時点で89戦8勝、2着6回、3着9回。今回の短期免許は3月31日までで、これからどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。

 「私は絶対に諦めません。皆さん、応援してください!」。ミシェルのモチベーションは日に日に増すばかり。あと約1カ月半、おっさん記者の“美人騎手追っかけ”は続く。(南関東地方競馬担当・関口秀之)

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