【ボート】11月にデビューする129期は楽しみな存在ばかり 未来のスター候補がずらり
「ボートレース記者コラム・仕事 賭け事 独り言」
9月22日に129期生の修了記念競走が、福岡県柳川市にあるボートレーサー養成所で行われた。養成所チャンプ決定戦は、リーグ戦で7・53という勝率トップの成績を残した西岡顕心(20)=香川=が、きっちりイン逃げを決めて快勝。香川支部初のチャンプになった。デビューしてからは、出場機会が多いB1あっせん。将来有望な選手と言えるだろう。
ちなみに西岡は現在、国立香川大学に在学しているインテリレーサー。「勉強はボートにも役立つと思って、香川大学に進みました。何年かかってでも卒業するつもり」。学業とボートの二刀流がうまくいくか、今後も注目したい。
129期には楽しみな2世レーサーがいる。寺田空詩(くう・17)=山口=の父親は、SG2冠の寺田祥。修了記念競走の3Rオールレディース戦では1号艇から逃げ切り勝ち。「父の苦手なインで勝ててうれしい」とウィットに富んだコメントを発せられるだけに、人気が出そうな女子レーサーだ。
そして吉川晴人(18)=滋賀=の父親は、進入から勝負する個性派レーサーの吉川昭男。「まずは親の顔で売っていくつもり(笑い)。努力して父に追いつけるように頑張ります」と宣言。原田富士男教官も「人の言うことをまじめにこなしていくタイプ。養成所の勝率は低かったが、練習環境がいい滋賀支部なら化ける可能性はありますよ」と楽しみにしていた。
個人的に注目しているのは石丸海渡の妹の石丸小槙(21)=香川=。修了記念競走では痛恨のFを切り、大粒の涙を流していた。「最後のレースだったので絶対に事故をしないと決めていたけど…」と悔しさをあらわにしていた。こういう責任感のある選手は強くなるし、「あれだけ運動神経の良かった兄(野球で甲子園出場)でも、A1に上がるまでに苦労していた。しっかり前を見据えて練習したい」と言う心構えも好感が持てる。教官評価も高かっただけに、先々まで追いかけたいと思った。(関西ボート、競輪担当・高谷和宏)