【ボート】23年もベテランレーサーが大活躍 日高逸子は女子最高齢勝利記録を更新中

 「ボート記者コラム仕事 賭け事 独り言」

 22年は白井英治がグランプリ、田口節子がクイーンズクライマックスを制して幕を閉じたボート界。今年もさまざまなニュースターの登場が期待できるが、記者としてはベテランレーサーの奮闘に注目していきたい。

 男子では、75歳の高塚清一(静岡)、女子では61歳の日高逸子(福岡)がまだまだ第一線で活躍中。若手顔負けのファイティングスピリットは、レースの勝ち負け以上に見る者を熱くする。

 ボート界のスーパースター・峰竜太(佐賀)は、昨年9月の浜名湖で高塚と優勝戦で対決。お互い優勝までには至らなかったが、千両役者と最年長レーサーとのバトルは、ボートファンから見れば夢のような勝負だった。

 浜名湖を走り終え、次節の住之江に出場した峰に話を聞くと「レースは盛り上がったでしょう」とニッコリ。「僕が一番高塚さんと話をしたと思いますよ。勝ちに対する意識が本当にすごかった」と目を輝かせながら魅力を語っていた。

 「グレートマザー」こと日高も元気いっぱい。22年は11月の児島で、公営競技の女子最高齢勝利記録を更新。年末のクイーンズクライマックスシリーズでも予選を突破。準優勝戦は惜しくも5着で優出は逃したが、勝負強さをレースで存分に見せつけていた。

 クライマックスシリーズの開催を前に、宮島で話を聞く機会があった。「高塚さんに比べたらまだまだですよ」と、謙遜していたが、昨年の奮闘ぶりは誰もが知るところ。23年の前期勝率は6・23。惜しくも0・01ポイント差でA2となったが「優勝は1回できたし、(22年後期は)A1にも戻れたし良かったと思います。上出来です」と満足そうに1年を振り返った。

 「ボロいエンジンを引いた時は早く辞めたい、とかなっちゃいますけど、何日か我慢すれば次の節になるし、エンジンも気持ちも切り替わります。やっぱりいいエンジンを引いて1着を取れたりすると、まだまだやれると思う」とポジティブな心構えが快進撃の原動力。近年はさまざまな逆境が押し寄せたが、きっちりとレースで結果を残し、荒波を乗り越えてきた。

 誰が相手でも手加減は一切なし。衰え知らずのハンドルさばきで立ち向かう姿は、レースを見ている私たちも元気が沸いてくる。23年も全国各地の水面で、ベテラン勢の活躍が話題となるだろう。(関西ボート担当・保田叔久)

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