【ボート】江戸川のフレッシュルーキー若林樹蘭が初のG2戦で奮闘 今後も要注目

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 初のA2に昇格した江戸川ボート、フレッシュルーキーの若林樹蘭(21)=東京・129期・A2級=が、地元で初のG2レース「江戸川634杯 モーターボート大賞」に挑んだ。一番の若手となる若林は、常にピットで先輩の手伝いや雑用をこなしながら、自分のエンジンを調整。前検では「出足はまずまずだが、直線が良くない」と評価。

 初日は6Rで下河と競りながら3着。「バランス型で乗りやすい。とりあえず1着が取りたい」と気合も十分。チャンスは2日目の1Rにやってきた。1号艇の若林はコンマ11のトップスタートを切り、難なくインから逃げ切って待望のG2初勝利を挙げた。先輩や仲間からも祝福されながら水神祭が行われた。「最近、イン戦で逃げられてなかったので少し緊張しました。でも、それがいい緊張感で行けたのだと思う」とレースを振り返った。師匠の山田亮太からは「自分が1Rで、師匠が2Rだったのでピットからガッツポーズしてくれました。言葉よりもすごくうれしかった」と笑顔をみせた。

 節間中も師匠に相談する姿をよく見かけていて「師匠から回転を上げて回して乗った方がいいとアドバイスをもらってその調整が今節はズバリ当たっています」とにこやかに話す姿をみて、この二人の師弟関係は固い絆でつながっているんだなと感じた。

 三日目以降もシリーズ2勝目を含め、順調に得点を積み重ね8位タイの成績で予選を突破。初日に「初勝利できたら、次は準優勝戦を狙いたい」と話していたのを思い出し、言葉に出して自分にいいプレッシャーを与え、それを実行できるタイプなんだろうなと思った。

 準優勝戦もSに定評のある若林は、イン片橋に続くコンマ09のスタートを決めて、1周2Mでは、SGタイトルホルダーでもある新田雄史を差して、2着でゴールし初のG2でいきなり優勝戦まで進出した。「びっくりしている。初勝利の時に先輩から流れがくるからって言われて、その時はよく分からなかったけど、今回は…」と自身に流れが来ていることを感じていたのであろう。

 優勝戦は6号艇。「初Vもしたいがカラ回りしないように」と言葉を胸にレースに挑むも、4位争いの2周2M手前でボートが跳ねて転覆してしまう。

 フレッシュルーキーとしての役目は存分にはやした。いや、それ以上のインパクトをファンの心には焼き付けたのではないだろうか。若林にとっては大きな収穫となった地元・江戸川G2出場だった。いつも話を聞きに行っても笑顔で対応してくれてとても感謝しています。これからも頑張ってほしい、応援したい選手だ。(東京ボート担当・三好信也)

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