【競輪】“世界”が身近の競技-仲沢春香をはじめ希望の星もたくさん

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 4月から競輪の現場にも顔を出し始めた。強く感じたのが“世界”との距離の近さ。特に今年はパリ五輪があり、奮闘した佐藤水菜(神奈川)や太田海也(岡山)はもちろん、彼らの師匠や同期など周囲の選手たちが刺激を受けて発奮する様子も多く取材することができた。そもそも、五輪を切り口に原稿を書いたのはいつ以来だろう。

 パリ五輪は残念な結果に終わったが、そこで立ち止まることはない。4年後のロス五輪やそれ以降に向けて、希望の星が数多く登場している。その中でもガールズの代表格・仲沢春香(23)=福井・126期・L1=には大きな期待ができそうだ。

 ちょうど現場取材できた9月15~17日の平塚F2戦が、デビューから初めてといえる試練の開催だった。ここは2023年ガールズグランプリ2着の梅川風子(東京)が自転車競技からの復帰戦で、他にも太田美穂(三重)や渡辺遥(愛媛)など強力メンバーがズラリ。予選では14戦負けなしだった仲沢だが、初日は太田、2日目は梅川に屈して2着。さすがに一線級のカベは高いと思われた。

 ところが決勝は圧巻の走りを見せる。最終ホームで踏み上げるも逃げた太田に及ばず、後ろから仕掛けた梅川にものみ込まれ最終バックでは5、6番手。だが、そこから再度加速して鋭伸する。ゴール前で梅川が太田を仕留めたところを外からとらえて優勝。特に梅川には「脚力の差を感じる」と話していたが「負けない気持ちを持って」戦って、最高の結果をもたらした。

 その後は10月の名古屋、小倉と2場所連続で完全V。当然のようにシリーズリーダーとしての活躍を続けている。

 男子でも、ノンストップでS級特昇を決めた森田一郎(埼玉)をはじめ逸材がズラリ。ナショナルチームで脚を磨く彼らが世界に羽ばたくのも時間の問題だろう。その過程を取材できるのは、とても幸せなことだ。(関東ボート、競輪担当・浅野将之)

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