福永 ジャスタで日本の悲願成就だ
「凱旋門賞・仏G1」(5日、ロンシャン)
ワールドベストレースホースランキング1位のジャスタウェイを駆る福永祐一騎手(37)=栗東・フリー=は、春のドバイに続き、今度は欧州の最高峰レースでも、世界に衝撃を与えるつもりでいる。日本競馬界の悲願のVへ、福永は静かに闘志を燃やしている。
福永はこれまで海外G1を5勝している。エイシンプレストンで香港G1を3勝、シーザリオでアメリカンオークスを制覇。今春はジャスタウェイでドバイ・デューティフリーを圧勝し、世界のホースマンを震撼(しんかん)させた。
「日本の馬は強いんだと思っていたし、実際に勝って世界ランキング1位になったわけだから。あのレースは不思議と全く緊張しなかったんだよね」とドバイの一戦を振り返る。凱旋門賞は初騎乗だが、先月には本番舞台での騎乗も経験した。「分からないけど、今回も多分そんなに(緊張は)しないと思う。ロンシャン競馬場も経験させてもらったし、まるっきり分からないと言うことはないからね。ずっと乗ってきた馬に乗るわけだし」と経験を糧にしていく。
もちろん、2400メートルの距離、休み明け、欧州の馬場など、今回に関しては不安があることも認めている。その上で「でも“大丈夫”と思ってやるしかないでしょう。克服できれば、必ず上の方(の着順)に来る馬だから」と好勝負をにらむ。
フランスには師匠である北橋元調教師を招く。「こういう馬で挑めるというのは、なかなかないことだから。勝つところを見せられたらと思うよ」。01年にエイシンプレストンで海外G1初制覇(香港マイル)を飾ってから13年。大舞台を制し、師匠に世界のトップジョッキーになったことを証明してみせる。