【凱旋門賞】ジャスタ今後は未定…
「凱旋門賞・仏G1」(5日、ロンシャン)
圧勝したドバイデューティフリーの再現を狙ったが、ジャスタウェイは思ったほどはじけず8着に終わった。激戦から一夜明けた6日は引き運動を20分。「問題なく元気ですね」と疲れがないことを強調した榎本助手は、「自分の担当馬とこの舞台に立てて幸せ。感動しました」と伝統の一戦が持つ重みをしみじみとかみしめた。
4カ月ぶりでも仕上がりは万全だった。「ドバイの時より返し馬の感触が良く、切れる脚を使えると思った」と福永は振り返る。道中はインでじっくり脚をためたが、勝負どころでの反応がやや鈍い。「直線を向いた時の手応えは正直、良くなかった」。馬群を縫いながら数頭かわすのが、それが世界レーティングNo.1としてのせめてもの意地だった。
「最後までジリジリ伸びているから距離が原因ではない。手応えが良くて、最後に止まったのなら距離だけど」と主戦は言う。「前半をもっと積極的に行けば良かったのかな」と反省の弁を述べつつも、明確な敗因を見いだせていない様子が印象的だ。
自身初の凱旋門賞はほろ苦いものとなった。それでも感想を聞かれ、「ワクワクした。楽しかった」とこの時ばかりは一瞬、表情を緩めた。「簡単に勝てるレースではない」と須貝師は欧州の厳しさを肌で感じた様子。今後は帰国後の状態を見ながら決定される。次の舞台では、本来の末脚が見られることを期待したい。