【競輪】敢闘精神欠如で7選手失格

 「よさこい賞争覇戦・G3」(25日、高知)

 まさかの全額返還‐。初日メーンの特選11Rで、1着の中村以外の出走7選手が失格。車券の賭式が不成立となり、第11Rが全額返還となる事態が起きた。

 レースは、前受けした中村が最終ホームでスパートしたが、武田らがお互いにけん制。中村から車間が大きく離れ、これが敢闘精神欠如にあたる追走義務違反。第11条の失格基準「過度のけん制をしたため、勝機を逸したと認められる場合(※例示、他の選手を必要以上にけん制したため、ある選手がスパートしたにもかかわらず追走せず、自己との差が著しく離れ、勝機を逸したとき)」に該当するため、7選手が失格となった。

 中村は1着となり2日目の優秀11Rに進出したが、武田ら7選手は帰郷となった。武田は「一生懸命にやった結果とはいえファン、一緒に走った選手に申し訳ない。根田君との勝負と思って、ああいう形になってしまった。誰の責任でもない。自分の責任です」と肩を落とした。なお、出走予定だった阿竹智史は家事都合により、発走前に欠場していた。返還金額は阿竹の欠場分を含めて、2億1864万7300円。

 また、第11条失格(追走義務違反)では、あっせん停止の措置が取られることが通常となっている。最近の事例では今年1月1日の名古屋F2で6人が失格。あっせん保留2カ月に加えて、あっせん停止2カ月で、合計4カ月出走できない措置が取られた。

 今回失格となった武田、渡辺晴、堤、根田、白戸、大竹、飯嶋は今開催の最終日翌日から7~8月の配分が取り消し。8月下旬に開かれるあっせん規制委員会により、少なくとも合計4カ月は出走できなくなる見込み。場合によっては4カ月以上の措置が取られる可能性もあり、09年から4年連続グランプリ出場中の武田はG2・サマーナイトフェスティバル(8月2~3日、いわき平)、G1・オールスター競輪(9月12~16日、京王閣)の出場は絶望。措置次第では年内の全レースに出走できない可能性もある。

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