【競輪】新田祐大、注目集めて五輪に

 競輪選手が走るのは、競輪だけではない。16年リオデジャネイロ(ブラジル)、そして20年の東京五輪でのメダル獲得を夢に、自転車トラック競技にも挑戦している。今年から世界大会出場選手の選考ルールも変わり、国内では海外選手が出場する大会として「ジャパントラックカップ」(24~26日・伊豆ベロドローム)が新設された。トップクラスの競輪選手である新田祐大、加瀬加奈子らが熱戦を繰り広げる。

 自転車トラック競技はワールドカップ、世界選手権が毎年開催されており、五輪種目でもある。過去に競輪選手はロサンゼルス、アトランタ、アテネ、北京の五輪で銀メダル1個(団体)、銅メダル3個を獲得した実績がある。競輪選手には今後もリオ、東京五輪でのメダル獲得の期待がかかる。

 競輪選手はオフシーズンなしで全国各地44場の競輪場を転戦。公営ギャンブルの車券の対象としてレースに出走し、その成績で賞金を得ている。年間獲得賞金では1億円を超える選手もいるプロスポーツの世界に生きている。

 だが、賞金以外の夢を追う選手もいる。「僕はオリンピックに出るために競輪選手になった」と話す新田もその1人だ。昨年末は一発勝負で優勝賞金1億円を争うKEIRINグランプリにも出場。今年は競輪界で最高峰の9人にしか与えられないS級S班に君臨しているトップクラスの選手が、五輪でのメダル獲得を目指している。

 それも有力なメダル候補として五輪に出場しなければ、勝っても負けても世間から注目されないことを承知している。競輪界、そして自転車競技の人気アップのためのこだわりだ。「パッと五輪に出場しても駄目。五輪だけが国際大会ではない。フィギュアスケートの浅田真央選手や、スキージャンプの高梨沙羅選手のように、ワールドカップなどで活躍して、注目を集めてから五輪に出るという課程が大事」と世界を相手に実力をつけてから日の丸を背負う覚悟だ。

 そのためにも今回のクラス1として開催される予定のジャパントラックカップで好成績を収めて、UCIポイントを獲得する必要がある。ポイントを獲得して来シーズンのワールドカップに出場、そして世界選手権を目指すことが夢の序章となる。もちろん、その先に見ているものはリオ、東京五輪の表彰台。もっとも輝く色のメダルを手にするための戦いは、すでに始まっている。

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