【競輪】渡辺一成初戴冠!福島勢が独占
「全日本選抜競輪・G1」(14日、久留米)
デビュー14年目の渡辺一成(32)=福島・88期・S1=がG1初制覇。7回目の決勝進出で悲願のタイトルと、年末のKEIRINグランプリ2016(12月30日・立川)の出場権を一番乗りで手にした。2着は佐藤慎太郎、3着には新田祐大となり、福島トリオで上位を独占。1番人気に推された稲垣裕之は、最終2角で新田を押し上げて落車し失格。
7回目のG1決勝挑戦で渡辺が、喉から手が出るほど欲しかったタイトルようやくゲットした。渡辺らしく自力での1着ではなかったが、ナショナルチームで一緒の新田の番手から力強く抜け出した。「(G1優勝は)すごくうれしい。(脇本を)突っ張るか、引いて行くか、作戦は新田君に任せていた。前受けは予定通り」と振り返りながら、「勝てたのは北日本の先輩、後輩のおかげ。レースは新田君の後ろしか見ていなかった。新田君なら出し切ってくれると思っていたし迷いがなかった」と、ラインの結束力の強さに感謝した。
今後はアスリートとして大きな仕事が待っている。3月2日から英国・ロンドンで始まる自転車の世界選手権が待っている。今年のリオ五輪への出場は非常に厳しく、他力の状況だが、ベストを尽くす姿勢は変わらない。「リオ五輪出場は個人、チームともに厳しい状況。でも精いっぱい走って悔いなく戦いたい」とラストチャンスに賭ける構えだ。世界選手権が終われば、3月8日からG1・ダービー(名古屋)が待っている。「全日本選抜を優勝したし、自分はS級S班の次に責任のある立場。北日本から優勝者を出していけるように練習をしたい」と、ニューチャンピオンに隙は全くなさそうだ。