【本田晴美予想】玉野競輪G3第3日
「瀬戸の王子杯争奪戦・G3」(21日、玉野)
2日目のメーン12R・優秀「ももたろう賞」は、打鐘過ぎから先行した近藤隆司が、見事に逃げ切った。3日目は、後半3個レースの準決を中心に行われる。
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【本田晴美のケイリン金言】前検に「柏野智典に注目したい」と記したのをみなさん覚えているだろうか。2日目8Rは前を任せた井上が不発で、柏野は何とか突っ込もうと努力したものの、4着止まり。2次予選で敗退は残念でならない。「展開が悪かった」で片付けたいところだが、3日目以降も腐らずに鋭脚を披露してほしいものだ。
ベスト27に進んだ地元勢は、岩津1人になってしまった。2日目11Rで何とか2着に入ったが、あれは前の古性がうまく踏んで抜かせないようにしたと思う。決して動きは悪くないので、準決の岩津には注目したい。
【11R】武田が人気をするだろう。だが、あまり魅力を感じない。2日目12Rも勝負どころで3番手を確保して、まくり上げたものの、1車しか進まなかった。杉森が主導権を握る展開になって、絶好の流れが見込めるのだが、あえて近藤を狙いたい。同Rは打鐘3角から先行して、武田だけでなく、新田に稲垣、森川を封じて逃げ切った。準決はいいタイミングでまくるとみている。スジの59よりも51、53、52(いずれも2車単)を中心に買いたい。
【12R】自力4車。いずれも積極的に主導権を奪いに行くタイプではない。この中で「逃げても3着までに粘れる」自信があるのは新田だろう。先行させられる展開になれば、地元の岩津がすんなり差し切る。2車単32。ただ、ワシがこの番組で新田と対戦するのなら、新田にカマさせる展開にする。いったん出切って、新田がカマしてくるのに合わせて力いっぱい踏む。それで2、3番手を確保して、決勝進出の権利を取りに行く。このメンバーでそれができるのは古性と小埜。新田から25、29を押さえておきたい。(デイリースポーツ特別評論家)
※出走表、成績などは主催者発表のものをご参照下さい。
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本田晴美(ほんだ・はるみ)1963年11月12日生まれ。52歳。日本競輪学校51期生で、83年4月に名古屋でデビュー。同9月の豊橋でA級初優勝、84年12月に甲子園でS級初優勝とハイペースで最上位クラスへ駆け上がった。87年にはオーストリアのウィーンで行われた世界選手権のケイリンで金メダルを獲得。これ以降『世界のホンダ』という愛称で呼ばれるようになった。特別競輪(現在のG1、G2)で優勝はないものの、記念競輪(同G3)はV26。地元の玉野では記念で3回優勝している。2000年代後半にA級に陥落したが、その後も勝ち星を積み重ね、12年10月の玉野で通算500勝を達成。15年6月27日に玉野で現役を引退した。通算2822走で519勝。