向日町G3特集・【近畿地区】脇本雄太
「平安賞・G3」(9月2日開幕、向日町)
世界レベルの脚力を持ち、今開催のV候補本命となるのが脇本雄太(32)=福井・94期・SS。最大の目標だった東京五輪でメダル獲得はならなかったが、五輪後は本格的に競輪へ復帰。グランプリ出場を念頭に今年後半戦から競輪界を盛り上げる存在となる。
東京五輪を終えた翌日が行われるG1・オールスター(平)の前検日。中0日での強行日程で登場した脇本は気丈に取材対応に応じ、翌日からの競輪へ集中力を高めた。ファン投票上位の選手で行われるドリームレースは9着。満身創痍(そうい)の状態で、やはり厳しいか…と思われたが、そこからの立て直しはさすがだった。久々に乗る競輪用のフレームに徐々にマッチしていくと、1次予選2走目を2着、2次予選1着、準決勝で1着と疲れが残る中でも圧巻の走り。決勝では準優勝となったが番手を回った古性優作(大阪)の優勝に貢献。「今まで近畿の仲間の優勝を幾度となく見てきたが、やっぱりラインの中から優勝者が出るのはいいもの。この思いは色あせない」とタイトな日程の中でもファンの期待に十分応える走りだった。
オールスターが終了してからは「がっつり1週間休んで練習再開」と再始動をツイッターで報告。向日町記念では誰もが認める圧倒的なパワーで近畿勢をけん引し、遠征勢を圧倒する走りに期待が集まる。