【優駿スプリント】村神様はチャンプタイガー推し 矢野義師「現状では千二がベスト」
「優駿スプリント・S2」(29日、大井)
3歳スプリント王をかけた一戦。◎はその名にふさわしい、チャンプタイガーだ。
前々走、弥生スプリントの勝ちっぷりが鮮やかだった。序盤で前3頭がやり合う流れもあったが、直線入り口で10馬身近くあった差を、ラスト100メートル過ぎで外から並ぶ間もなく差し切った。最後は手綱を抑える余裕を見せたほどだ。
それだけに、3着に敗れた前走の若潮スプリントが案外だった。矢野義師は「直線で内に入って、仕掛けのタイミングが遅れた」と振り返り、決して力負けではないことをアピール。勝ち馬はマイペースの逃げ。しかも馬場が渋って、追い込みにくい状況。「外へ出せていれば違った」とも続けた。前々走からも、長く脚を使えるタイプ。消化不良の内容で度外視していい。
「以前は葉っぱがひっくり返っただけで飛び跳ねていた」と幼い面もあったが、「経験を積みながら、少しずつ成長している。前々走からもレースセンスがあって、走る素質を感じている。先々はマイルまでこなせると思うけど、現状では集中して走れる千二がベスト」と、期待通りの成長ぶりに指揮官は力が入った。
今回は初めての輸送と右回りが課題になるが、「特に問題はない」とキッパリ。大井の外回りで直線が長くなるのは歓迎だし、名手・御神本訓も前走の二の舞は踏むまい。翌日の帝王賞では、同じ矢野義厩舎のミューチャリーで交流G1タイトルを狙う。今開催はいつも以上に気合が入っているはず。まずは前走のうっぷん晴らしといく。直線一気だ。(1)の単勝。
(デイリースポーツ・村上英明)