ケイバ熱盛ブログ「太陽の芝」(12月24日)

 どうも。愛する谷潔厩舎を勝手に“母厩舎”と呼んでいる栗東・松浦です。先日、ちょっとうれしいことがありました。

 昨年のバレンタインSを制するなど、長く谷厩舎で活躍したサングラス(牡9歳、父スタチューオブリバティ)が、23日に競走馬登録を抹消。来年から北海道浦河町のイーストスタッドで種牡馬となることが決まりました。恐らくはオーナー所有の繁殖牝馬が中心でしょうが、第2の馬生も頑張ってもらいたいです。

 20日のベテルギウスS(15着)がラストランに。通算59戦6勝。担当の安藤正平助手は「俺自身、これほど長く付き合った馬は初めて。無事に走り切って良かった」と安どの表情。同助手にとっては母ノッティングギャルからの付き合いとあって「骨格はよく似ているんだけど、お母さんは細身でね。“もう少し筋肉がついてくれれば”と思っていたけど、それをサングラスがかなえてくれた」と息子の活躍に目を細めていました。

 思えば、色んな面で驚かせてくれる馬でした。まずは馬名。皆が思い浮かべるアレではなく、その意味は何と“太陽の芝”(タモさんとちゃうんかい!)。また、新馬戦では似たような馬名のサンダラスと対決し、現調教師の田中博騎手で逃げ切りV。さらには、ムラ駆けながらも3勝目を挙げ、3歳秋には菊花賞(18着)へ参戦。「あれが一番の思い出かな。真剣勝負の結果ではあるけど、果敢にハナを奪って、トーホウジャッカルの勝利をアシストできた。あれがウチの厩舎の初G1。うれしかったね」としみじみと振り返っていました。

 番頭格の廣井慎二助手も「本当によく頑張ってくれました」と労をねぎらい、こんなことを教えてくれました。

 「サングラスは、ウチの厩舎にとってトーホウジャッカル、シゲルカガに続いて3頭目の種牡馬入り。しかも、この3頭は同い年。同世代には、メイクアップ(4勝)やダンツキャンサー(6勝)もいましたからね。言わば、谷厩舎の“黄金世代”ですよ(笑)」

 九州産の星・ヨカヨカに注目が集まる谷厩舎だが、そこに光が当たるのも、礎を築いた馬たちの頑張りがあってこそでしょう。最後の最後に種牡馬入りというサプライズを起こしてくれたサングラス。第2の馬生の活躍を期待し、2世誕生を心待ちにしています。

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