英検２級なんて、何の役にも立たない！そういえば、英会話教室にも数年間通ったっけ…。思うように単語が出てこない。学生時代にもっと真面目に勉強してりゃなぁ。「後悔先に立たずやぞ」。「英語はしゃべれて損はないから、ちゃんと勉強せぇよ」。３０年前のワタクシに教えてあげたい。そんな栗東・井上です。

　ジャパンＣで来日し、５日からの短期免許を取得したＣ・デムーロと栗東トレセンで再会した。いつ以来だっけ？前に会ったのが１８年だから３年ぶりだ。メッセージのやり取りはあった。ソットサスで制した昨年の凱旋門賞。今年はフォワ賞のディープボンドの感触を聞かせてもらった。

　ＴＡＴＳＵＹＡ　ＩＮＯＵＥ。覚えてる？

　「オフコース」（さすがに理解できる英語だ）

　凱旋門賞取材でフランスに行った時、一緒にガレット食べたよね。覚えてる？

　「オフコース」（一緒やん）

　８年前に○○オーナーが食事会を開いてくれて。二人で車に乗って栗東から大阪まで行ったよね。アユサンで勝った桜花賞の前の週だったけど、覚えている？

　「…」（長い会話は英語が崩壊。さすがに伝わらなかったみたい）

　会話が温まったところで、マネージャーの某氏に泣きつき、通訳をお願い。２歳の娘マチルダちゃんの話になると、「カワイイ」と顔が緩み、すっかり一児のパパだ。「家族ができて、生きていくなかで注意しないといけないことが多くなった。子供の存在はモチベーションにもなるし、大きな変化」とうなずく。

　日本では兄のミルコと２人で生活しているという。「食事はお互いで作り合っている。自分はパスタを作るよ。好きだから。ミートソースに、トマトソースに…」。久々の兄弟水入らず。なんだか楽しそうだ。

　絶対に聞かなきゃいけないのは、阪神ＪＦの手応え。２戦２勝のナミュールについて聞くと、「瞬発力がある。チャンスがある馬」と自信の表情だ。

　ＴＡＴＳＵＹＡの本命だからね。小遣いをベットするからね。よろしく頼むよ！

　「オフコース」。

　ワタクシが理解できる英語で返してくれる優しいクリスチャンでした。