ケイバ熱盛ブログ「バトンをつなぐ」(3月25日)

 こんにちは、栗東・山本です。先週土曜の阪神4Rで、異色のルーキー・小牧加矢太騎手がデビューしましたね。競馬学校卒業生ではなく、馬術競技からの転向で、障害レース専科という注目の新人ジョッキーです。初騎乗は4着に終わりましたが、レース後に「減量しすぎたので、今朝はチャーハンと唐揚げを食べて、ジョッキーらしからぬことをしてしまいました」と話しているニュースを見て思わず笑いました。

 そんな加矢太騎手は今週、土曜中山8Rのアサクサゲンキ(騸7歳、栗東・音無)に騎乗。昨年8月に小倉サマーJを制した有力馬とのコンビになります。この中間に初めてコンタクトを取ったようで、「素晴らしい馬ですね。馬術も同じなんですが、いい馬はオンとオフがきっちりあるんだなということを改めて実感しました」とさすがの背中に舌を巻いていました。

 ご存じのように、アサクサゲンキは19年4月の入障から14戦中13戦で熊沢騎手が騎乗してきましたが、その熊沢騎手は2月26日の小倉8Rで落馬負傷。で、厩舎所属の加矢太騎手に手綱が回ってきたということです。

 障害馬は人と馬の信頼関係が平地以上に大切だというのは、取材をしていてよく聞く話。いくら実績がある馬でも、テン乗りではなかなか難しいですが、「熊沢さんから話を聞かせてもらって、“障害がうまいし、心配することはない。馬を信じて”と」。元主戦からバトンを渡されたその目には、不安などないように見えました。

 「この前のブルベアペスカは出さないといけないタイプですが、アサクサゲンキは真逆のタイプ。先週の反省点を生かして乗りたいです」。障害飛越のうまさは同僚騎手からも評価されるほど。デビュー2週目でいきなりオープンを勝つ…なんてことも全然ありそうです。

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