ケイバ熱盛ブログ「夢駆ける無敗馬」(12月27日)

 こんにちは。栗東・松浦です。あすはいよいよオーラスのホープフルSですね。私が担当してきた血統コラム『血学教室』もここでしばしお休み。来年はG1限定コラムとして発信する予定です。

 血学教室のオーラスは“実質2×2”という濃厚なインブリードを持つファントムシーフを取り上げました。詳しくはコラムを読んでいただきたいですが、SNSでは「これは2×2ではない」とか「マイネルレオーネとは近交係数が違う」など専門家?の方が厳しい声を上げていました。彼らからすれば、私の記事など稚拙に映るのでしょう。ただ、私はそこまで難しく記したくはなかったので、あえて“実質”という言葉を使ったつもりです。

 以前、競馬を全くやらないという人の理由の一つに「血統が難しい」という声を聞いたことがあります。確かに、ビギナーには難しい部分であり、知識を得るのが大変だからと敬遠してしまう人がいるのもうなずけます。

 でも、血統ってそんなに難しくはないんですよ。奥は深いけど、知れば知るほど面白いものなんです。私自身は「ビギナーの方が、血統の楽しさを知るきっかけになれば」という思いでコラムを書いてきました。これからもその姿勢は変わりません。専門家の方は、どうぞご自身で血統の魅力を発信して頂ければと思います。

 実は、今回のコラムを書く際に、ファントムシーフを担当する梛木助手に話を聞きました。私が「2×2ってワード、よく聞かれません?」と問うと、彼は「よく言われます。確かに、これだけ濃いのは珍しいですもんね」と話していました。

 その際、彼から聞いた同馬に対する意気込みが胸に響きました。

 「“血統のいい馬が走る”というのはある意味、自然なことであって、どうにもならないことじゃないですか。でも、ファントムシーフのような攻めたクロスの馬が成功例をつくれば、小さい牧場の方にも希望が出て来ると思うんです。何とか頑張って、新たな時代を切り開きたいですね」。

 近親配合だけに虚弱体質が心配されるが、彼いわく「強いて言えば、入厩時に食いが細かった程度で、健康体ですよ」と不安なしを強調。脚元に関しても「つなぎがすごくしなるんです。そのあたりはケアが必要ですが、バネのあるいい走りをしますからね。常に良馬場で走らせたいです」と話していました。その言葉通り、21日の実質的な最終追い切りは素晴らしい動きでした。G1の舞台で、夢の膨らむような走りを期待しています。

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