大阪桐蔭・藤浪、宿敵から13K奪う
「高校野球大阪大会・準々決勝、大阪桐蔭7‐2東大阪大柏原」(26日、舞洲)
大阪桐蔭・藤浪晋太郎投手(3年)が2失点完投で準決勝に進出した。
夏の借りは夏に返す。MAX153キロのセンバツV右腕・藤浪は、昨年の決勝でサヨナラ負けした宿敵・東大阪大柏原から今大会自身最多タイの13三振を奪い、春夏連覇へまた一歩近づいた。
初回は「大事に行き過ぎた」と話すように先頭打者に四球、犠打の後で中前打を打たれ、この夏初失点。しかし中盤からは「まっすぐの制球が悪い分を変化球でごまかした」とカットボールを効かせ、10個の空振り三振を奪うと、大会直前に習得したツーシームも1球試投した。
「相手を意識しないようにした」と話したが、直球はこの夏最速の151キロ。1年前の決勝で6回1/3を5失点で降板した悔しさをぶつけた。国内全12球団が視察。阪神・畑山スカウトは「ストレートで押すだけでなく、変化球を使う投球術は夏までの成長」と評価した。
大きなヤマ場を越え、4年ぶりの夏の聖地へあと2勝。「柏原にリベンジできたといえばできたが、優勝しないと借りを返したことにならない」。喜びは半分に抑え、近大付との準決勝を見据えた。