関西4強 エース児山が投打に活躍

 「明治神宮大会・高校準々決勝、関西3‐2安田学園」(11日、神宮)

 2年ぶり5度目の出場の関西(中国地区代表)が児山祐人投手(2年)の投打にわたる活躍で初出場の安田学園(東京地区代表)との接戦を制し、4強入りした。2‐2の九回、3番・児山の右前適時打で勝ち越しに成功。投げても2失点完投で05年以来となる初戦突破を果たした。準決勝は浦和学院(関東地区代表)‐春江工(北信越地区代表)の勝者と対戦する。

 苦しい試合を勝ち切った。1点リードの九回2死二、三塁。一打サヨナラのピンチでエース児山は宝刀シンカーを投じて3番・深見を三振斬り。全国1勝を挙げた左腕は会心の笑顔で1年生捕手の海野とハイタッチを交わした。

 試合後には「1個勝ててうれしいです」と安どの表情。慣れない人工芝が影響し、自身のバント処理のミスも含めて計4失策と野手の拙守が目立った。再三再四ピンチを背負ったが、動じることなく切り抜けた。

 岡山大会、中国大会と同様に直球中心の攻めで7安打2失点。「今日も自分の投球がしっかりできた」と137球完投に納得顔。2学年上で夏の甲子園4強時のエース水原(現立正大)から伝授されたシンカーが要所で決まった。

 試合を決めたのも3番・児山のバットだった。同点の九回表、2死満塁で決勝打を右前に運んだ。「皆がベンチから声を掛けてくれた。皆の思いが1本につながった」。2年ぶりに制した中国大会では4戦計37得点の強力打線が鳴りを潜めたが、児山が中軸打者としても勝利に貢献した。

 今夏の岡山大会は準決勝敗退。新チーム結成後は秋の全国制覇を目標に厳しい練習を積んできた。神宮大会はダース・ローマシュ匡(元日本ハム)を擁して準優勝した05年以来の初戦突破だ。「自分たちの代で歴史を塗り替えたい。次もしっかり勝ちたい」と初優勝を見据える児山。この秋、関西野球部の歴代の先輩がなし得なかった日本一を勝ち取りにいく。

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