済美の“怪物”安楽は広陵戦に不敵笑み
「センバツ組み合わせ抽選会」(15日、オーバルホール)
22日に開幕する第85回記念選抜高校野球大会(22日から13日間・甲子園)の組み合わせ抽選会が15日、大阪市内で開かれた。済美は第5日第1試合で広陵と対決。松山市の済美球技場で練習したMAX152キロのエース・安楽智大(2年)は、春3度優勝の強敵撃破へ闘志をみなぎらせた。鳴門は第2日第2試合で宇都宮商、21世紀枠の土佐は第3日第3試合で浦和学院、高知は第4日第3試合で関西と対戦する。
“四国の怪物”が武者震いだ。初戦の相手は春3度の全国制覇を誇る広陵。いきなり強豪とぶつかった。「知名度のある強いチームと当たってうれしい。ワクワクするし、楽しみです」。済美のエース・安楽は不敵な笑みを浮かべた。
相手の広陵は、エースで4番の下石涼太を筆頭に、左打者7人をそろえる強力打線。警戒しつつも、安楽に不安はない。この冬は「左打者への内角攻め」に重点的に取り組んできたという。「秋までは苦手だったけど、冬の練習で自信がついた。広陵戦でも勝負のカギになると思う」。MAX152キロの剛速球を、臆(おく)することなく投げ込むつもりだ。
仕上がりは順調だ。練習試合解禁後、9日の宮崎商で148キロをマークして完封勝利。翌10日の明徳義塾戦も2失点(自責点0)で完投。連投にも十分耐えられるスタミナを証明した。上甲正典監督(65)も「現時点で80点くらいの出来。これから上がっていくでしょう」と心配なしの表情だ。
同じブロックには広陵のほかにも、常総学院や3季連続優勝を狙う大阪桐蔭など、全国制覇の経験がある強豪が並ぶ。
「組み合わせが決まって、甲子園が始まるという実感がわいてきた。まずは1回戦。勝って波に乗りたい」。済美の甲子園練習は17日。強敵なで斬りの快進撃を思い描きながら、いよいよ剛腕が聖地に乗り込む。