岩国商が春初勝利!高橋5安打完封
「センバツ・1回戦、岩国商1‐0履正社」(22日、甲子園)
スコアボードにきれいに「0」を並べた。岩国商の左腕、高橋由弥投手(3年)が、大阪大会優勝の履正社打線を手玉にとって5安打完封。同校に春初勝利をもたらした。「絶対に無失点に抑えてやるという気持ちで投げた。強いチームに勝てて自信になる」と胸を張った。
直球は130キロ中盤とそれほど速くないが、抜群の制球力で的を絞らせなかった。六回1死1、2塁は4番・沖田を投ゴロ併殺に仕留め、七回1死満塁の大ピンチもホームを踏ませなかった。
秋の公式戦は9試合すべてに完投した。「最後まで投げきることがエースナンバーをつけている自分の役目」と自覚を口にする。部の方針で選手は5つの係に分かれており、高橋は「掃除係」に所属。グラウンドをならしたり、部室の掃除をしたりすることで、「おごった気持ちを戒め、初心に帰ることができる」。精神面での成長もこの日の好投につながった。
ポケットに母・仁美さんからもらった手作りのお守りをしのばせ、2回戦の山形中央戦も「自分の力を出し切りたい」と全力投球を誓った。