PL学園、部内暴力で今夏アウト
日本学生野球協会は9日、東京都内で審査室会議を開き、部員の部内暴力があったPL学園(大阪)を2月24日から8月23日まで、6カ月間の対外試合禁止処分とした。夏の大阪大会への出場が不可能になり、8月の全国高校選手権大会も絶望となった。
2月23日に校内の運動部寮で2年生(当時)3人が1年生(当時)1人に暴行。1年生はけいれんを起こし、救急車で病院に搬送された。不祥事を受け、同校は春季大阪大会を辞退。西岡宏堂審議委員長(68)は「1つ間違えれば死亡事故になった可能性がある。明らかないじめで、激しい暴力を伴った。事態を重く見た」と説明した。
同校では2001年にも部内で繰り返し暴力事件があり、当時の野球部の寮を廃止するなど環境改善を進めたが、再び寮内で暴力が起きた。河野有道監督(64)は「厳粛に受け止めるしかない。生徒たちには話をしたが、3年生は泣いている子がほとんどだった。責任は取らないといけないが、(身の振り方は)今後相談していく」とコメントした。
同校は春夏合わせて7度の甲子園優勝経験があり、多くのプロ野球選手を輩出。今年の3年生では前野幹博内野手と中山悠輝内野手がドラフト候補に挙げられていた。