尽誠学園“二枚看板”武田&土肥で復活

 「高校野球・春季四国大会」(5月3~5日、徳島)

 尽誠学園が9年ぶりに春の県大会を制し、香川1位で四国大会に出場する。進撃を支えたのは横手投げの右腕・武田浩輝投手(3年)と、左の土肥星也投手(3年)の“二枚看板”だ。先発完投能力がある好投手2人の必勝リレーで、目指すは四国制覇。2007年夏を最後に甲子園から遠ざかっている名門が、復活へのろしを上げる。

 自慢の“二枚看板”を武器に、尽誠学園が長い低迷から抜け出そうとしている。最後に甲子園に出場した2007年夏以来の県大会制覇。就任3年目の岡嶋徳幸監督は「冬の練習の成果が出た。特に投手がしっかりしてきた」と、9年ぶり出場となる春の四国大会に向けて手応えを口にした。

 右サイドスローの武田が、春に入って急成長した。もともと上手投げだったが、昨秋に新フォームを試したところ「直球の威力が出た」という。

 経験不足が心配だったが、県大会で好投を続け「自分の球に自信が出てきた」。琴平との決勝では、5‐3で迎えた六回1死二、三塁のピンチでリリーフ登板。無失点で切り抜け、優勝を大きく引き寄せた。

 MAX139キロの左腕・土肥は、昨秋から背番号「1」を背負ってきたが、県大会では不調だった。球速アップを目指して、後ろに大きく腕を振るフォーム改造を試みたが「打者にタイミングを合わされやすくなった」と、直球を痛打される場面が目立った。

 大会後に原点回帰。日本ハム・武田勝を参考に球の出どころが見えにくい、かつてのフォームに戻して四国大会に挑む。

 今回は武田が「1」をつけ、土肥は「10」に変わる。だが背番号は関係ない。「武田が成長してくれて、気持ちが楽になった」と土肥。武田は「土肥がいたから自分も成長できた」と“二枚看板”の絆は深い。

 今春のセンバツは、済美が準優勝で高知が4強。不振が続いた四国勢が聖地を盛り上げた。甲子園で過去2度の4強入りを誇る尽誠学園も続きたい。夏への試金石となる四国の舞台。がっちり力を合わせた継投で頂点を目指す。

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