桐光・松井また快投!5回完投12K

 「高校野球春季神奈川大会・準決勝、桐光学園11‐1日大藤沢」(3日、保土ヶ谷)

 桐光学園が日大藤沢に五回コールド勝ちし、決勝に進出した。今秋ドラフトの目玉、松井裕樹投手(3年)は12奪三振で1失点完投。15個のアウトの8割を三振で奪った。視察した阪神、中日、巨人、ソフトバンクのスカウトにあらためて実力をアピールした。決勝は4日・13時から保土ケ谷球場で行われる。

 また桐光学園は同じく決勝に進んだ桐蔭学園とともに関東大会(18日開幕・栃木)に出場する。

 残った数字以上のインパクトがあった。松井はサラリと言った。「真っすぐが試合を通じてよくなかったので、スライダーに切り替えました」。その結果が5回12奪三振。“ドクターK”の真価を存分に見せつけた。

 状態は悪かった。大会日程の都合で、通常は休養する月曜日にも練習。「いいチャレンジと思って調整してみたけど、よくなかった」という先発マウンドだった。

 初回1死からの初安打に続き、2死一塁から相手4番の金子に内角直球を左越え二塁打されて先制を許した。だが、そこから崩れない。初回を終え、捕手の鈴木に「今日はスライダーがいい」と声をかけられると、出されるサインのままに、配球の軸に据え直した。

 この日は全71球中23球。割合は今大会では突出して高かった。四回には金子を「乗せないように」と、すべてスライダーで3球三振に仕留めてみせた。12三振のうち6つを奪った“宝刀”の切れ味は健在だった。

 圧巻の内容にスカウト陣もうなった。昨夏甲子園以来の視察だった阪神・佐野統括スカウトは「直球と変化球で腕の振りが変わらないのが素晴らしい。(1位指名の)12人で消える?それはそうでしょう」と絶賛した。

 野呂雅之監督(51)は「スライダーの手元のキレは昨年より上がっている」と証言する。そして、本調子でない中でも、試合中に対応する引き出しを増やしつつある。「修正ができた点では成長したのかな」と松井。目指す夏の全国制覇へ、歩みは止まらない。

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