徳島科学技術2年ぶり勝利!市川場外弾

 「高校野球・徳島大会1回戦、徳島科学技術10-8阿波」(15日、オロナミンC)

 四国4県で1、2回戦が行われ、徳島大会では、徳島科学技術が10‐8で阿波との乱打戦を制した。序盤に5点を先行しながら、五回に左腕エース・岡田律(3年)が打ち込まれ大量7失点。敗色ムードも漂ったが、七回に途中出場の市川昇捕手(3年)が左翼場外へ逆転3ランを放つなど5点を奪い返し、夏2年ぶりの勝利をもぎ取った。

 途中出場の背番号「17」が、乱打戦にケリをつけた。5‐7で迎えた七回1死一、三塁。9番・市川が初球の内角直球を完璧に捉えた。打球は左翼ポール際を通過。そのまま場外へ消えると、三塁側の応援団から大歓声が沸き起こった。

 「犠牲フライでいいと思って打席に立った。本塁打を打てるなんて、鳥肌が立ちました」

 本人も驚く自身の公式戦初アーチ。チームに夏2年ぶりの勝利をもたらす逆転3ランだ。序盤に5点のリードを奪ったが、五回に大量7失点。ベンチに漂っていた暗いムードを、起死回生の一発で吹き飛ばした。

 捕手だけではなく、内外野もこなす180センチの大型選手。春の県大会では背番号「9」をつけていたが、打撃不振に陥りレギュラーから外されていた。

 復調に向け「とにかくバットを振った」と、全体練習後も学校グラウンド近くの河川敷で夜遅くまで素振りを繰り返した。ベンチスタートで迎えた夏の初戦。六回からマスクをかぶり、最初の打席で猛練習の成果を示した。

 2009年に徳島工など3校が統合して開校5年目。140キロ前後の速球を持つ大型左腕エース・岡田を擁し、今春の県大会では8強入りした。打力も備え、この夏チームは“大物食い”を狙っている。

 7失点の岡田は「市川のおかげで勝てた」と感謝。中山寿人監督も「もともとパンチ力がある選手。よく打ってくれた」と絶賛だ。2回戦は21日、城ノ内と対戦する。「次も打席に立ったらチームに貢献したい」。はずんだ声で、ヒーローは大仕事再現を誓った。

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