日野が都立勢28年ぶり決勝!聖地に王手

 「高校野球・西東京大会準決勝、日野9‐6国士舘」(26日、神宮)

 8大会で決勝が行われ、岩手は花巻東が2年ぶり7度目の代表に決まった。玉野光南(岡山)、大垣日大(岐阜)、日大山形、福井商、石見智翠館(島根)、丸亀(香川)、富山第一も代表に決まった。西東京では日野が国士舘を延長戦の末に下し、決勝進出を決めた。西東京で都立勢が決勝に進むのは85年準優勝の東大和以来、28年ぶり。80年の国立以来33年ぶりとなる都立勢の甲子園出場へ、あと1勝とした。

 夢にまで見た頂点へ、あと1勝だ。最高成績の4強を塗り替え、同校初の決勝進出。歴史を刻んだ“都立の星”日野が、強豪・日大三への挑戦権を獲得した。

 最大5点をリードしたが、九回に同点とされた。臨んだ延長十回。殊勲打を放ったのは、度胸満点の1年生だった。1死満塁から、右中間へ痛烈な2点適時打。「感触は良かった。最高です」。16歳は初々しく振り返った。

 私学からの誘いもあったという鈴木だが「都立から甲子園に行くのが夢。(日大)三高を倒したい。それなら一番近いのは日野だと思った」。昨夏は8強、09年には4強と、近年は都立ながら上位進出している。

 私学と比較すればハンディも多い。両翼約80メートルのグラウンドはサッカー部と共用で、フリー打撃ができるのはフルに使用できる朝練習のみ。それでも嶋田監督は「何発殴られても殴り返せる力がないと、東京の場合は勝てない」と打撃強化に重点を置いた。神宮球場の人工芝を想定して、たたきつける打撃を練習してきた。

 同校OBにはミュージシャンの忌野清志郎さん、お笑いコンビ「アンジャッシュ」渡部建らがいる。スタンドで観戦した渡部は「夢のようです」と喜んだ。

 日大三には一昨年から2年連続で敗れ、09年にも準決勝で6‐7と惜敗。「三高さんは異次元。目いっぱいやりますよ」と嶋田監督。“旋風”だけでは終わらせない。

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