サヨナラの鳴門!聖地3度目の劇的勝利

 「全国高校野球・2回戦、鳴門6‐5修徳」(15日、甲子園)

 鳴門が6‐5で修徳に延長十回サヨナラ勝ち。初出場の1950年以来、63年ぶりに「夏2勝」を挙げ、3回戦に進出した。延長十回、無死満塁のチャンスで7番・松本高徳内野手(3年)が、左前にサヨナラ打。星稜との1回戦で満塁弾を放った“鳴門のジャイアン”が、またもヒーローになった。鳴門は昨春センバツで大会史上初の2戦連続延長サヨナラ勝ちしており、これで聖地3度目の劇的勝利となった。

 一塁側アルプスで大応援団が歓喜の阿波おどりだ。延長十回、無死満塁。7番・松本が放った痛烈なライナーが左翼線を突き抜けた。鳴門が“お家芸”の延長サヨナラで、63年ぶりの「夏2勝」をつかんだ。

 「自分が決めてやると思いながら打席に入った。無我夢中でした」

 ヒーローはお立ち台の上で興奮気味だ。1回戦・星稜戦で満塁弾。大会通算1400号のおまけ付きだった。祝福メールが殺到した“持ってる男”はチーム一の怪力で、その風貌からついたあだ名は「鳴門のジャイアン」。2戦連続のド派手な活躍に「またいいところを見せられた」と照れ笑いした。

 史上初の2試合連続延長サヨナラ勝ちをやってのけた昨春センバツ2回戦・作新学院戦。延長十回1死満塁の好機で松本は三振。次打者の日下が快挙達成の一打を放った。「あの時を思い出した。今回は自分の番だと」。リベンジとなる人生初のサヨナラ打だった。

 “うず潮打線”の驚異的な勝負強さは偶然ではない。普段の練習で毎日欠かさず行う「1本バッティング」。1死二塁などチャンスの場面を設定し、一振りで仕留める訓練だ。「走者をかえせなかったらジャンプ30回や、ダイヤモンド一周の全力疾走が待っています」と松本。培ってきた集中力で、聖地で3度の延長サヨナラ勝ちを演じた。

 森脇稔監督(52)は「甲子園に来ると、こういう試合ができる。選手たちが力を出してくれる」と目を細めた。常葉学園菊川との3回戦へ「また自分にチャンスが回ってきてほしい」と松本。その太い二の腕で、次も劇的勝利を呼び込む。

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