花巻東“最小兵”の活躍で雄星に並ぶ
「全国高校野球・準々決勝、花巻東5‐4鳴門」(19日、甲子園)
花巻東の2番・千葉翔太外野手(3年)が板東攻略のキーマンとなった。1打数1安打4四球で5打席全て出塁。初回にファウルで7球粘り、13球かけて四球を選ぶなど、計5打席で41球を投げさせた。
「何とか出塁してチャンスを広げようと思った。出塁すればクリーンアップがかえしてくれる」。156センチと小兵の左打者は、バスター気味に握ったバットで三塁側ファウルゾーンへ球をはじき続けた。
四球になると、小さなガッツポーズで一塁へ。回を追うと、千葉がファウルを打つたびに歓声が沸くようになった。六回には8球投げさせて四球で出塁し、続く岸里の2ランを呼んだ。八回も8球かけて四球を選び、二進の後、多々野の一塁ベース直撃の安打で3点目のホームを踏んだ。
今大会は通算打率7割、出塁率8割と恐怖の2番打者だ。打撃練習では、三塁ベンチ方向へファウルを打つ練習を毎日1~2割行う。「出塁は僕の役割。持ち味は100%出せた」と童顔をほころばせた。岩手県勢春夏通算40勝目で、菊池雄星を擁した2009年以来2度目の4強進出。目標の先輩に肩を並べた。