高松一、打線爆発でコールド勝ち発進
「秋季高校野球四国大会・1回戦、高松一14‐3小松島」(19日、坊っちゃん)
高松一(香川3位)が14‐3で小松島(徳島2位)にコールド勝ち。2番・浜本拓真主将(2年)を中心に打線が爆発し、1968年以来、45年ぶりに1勝を挙げた。今治西(愛媛2位)は22‐1で高知追手前(高知3位)にコールド圧勝。英明(香川2位)は4‐1で帝京五(愛媛3位)に逆転勝ちし、池田(徳島3位)は7‐2で高知東工(高知2位)を下した。20日は準々決勝4試合が行われる。
長く閉ざされていた扉を力強くこじ開けた。1968年以来、秋の四国大会で45年ぶりの1勝。古豪・高松一が、伝統の猛打で復活ののろしを上げた。
初回に4番・中川のスクイズで先制すると、緊張が解けた打線は思い切りのいいスイングで安打を連ねた。14安打で14点を奪い、五回コールド勝ち。「みんながつなぐ意識を持って打席に入れた」と三回に2点適時三塁打を放った身長157センチの2番・浜本主将は胸を張った。就任12年目の田中重行監督は「この大舞台で、今までやってきたスタイルの野球ができた」とナインをたたえた。
伝説の強打者・中西太(元西鉄)を擁して1949年夏に4強入りするなど春1回、夏3回の甲子園出場を誇る高松一。最後の聖地となった72年夏以降は低迷が続いたが、偉大な先輩から受け継いだ強打の歴史は途絶えてはいなかった。
中西氏が1999年に野球殿堂入りした際、記念として寄贈してくれたマシンを現在も練習で使用する。学校の玄関ロビーには、西鉄時代の同氏のスイング写真が、トロフィーなどと一緒に飾られている。勝てない時代も“怪童”の伝説に触れながら、名門野球部は復活を目指してきた。
20日の準々決勝の相手は明徳義塾。今夏の甲子園で8強に進んだ好投手・岸と対決だ。3番を打つエース・高畑は「全員野球で勝ちたい」と闘志をみなぎらせた。狙うは来春センバツ出場。大きな1勝を手にした勢いとパワフルな打撃で、強敵に立ち向かう。