新庄・山岡完投星 Gドラ3田口に恩返し
「高校野球秋季中国大会・1回戦、新庄3-1岩美」(27日、倉敷マスカット)
新庄(広島)は最速143キロ左腕・山岡就也投手(2年)が岩美(鳥取)を相手に9回3安打1失点と好投。初戦突破に貢献した。広陵は2番手の吉川雄大投手(2年)が5回6安打無失点。鳥取城北打線を封じ勝利に導いた。秋季広島大会の準決勝で対戦した両校(新庄が勝利)は28日の2回戦で再び激突する。
決して会心の投球ではない。それでもチームを勝利に導くことができた。山岡は「調子は良くなかった。でも勝てたことが大事」と胸をなで下ろした。
立ち上がりは不安定だった。三回は連続四球からピンチを広げ1失点。「久しぶりの試合で感覚をつかめなかった」。約2週間ぶりの実戦。エンジンのかかりは遅かった。
それでも四回以降は全開。自己最速の143キロには及ばなかったが、最速138キロの直球を軸に相手打線を封じた。9回3安打1失点。堂々たる投球だ。
先輩に恩返しする。24日のドラフト会議で巨人から3位指名された最速147キロ左腕・田口だ。「マウンドでの態度とかたくさん教えてもらった」。1年時から寮の部屋は一緒。練習を共にし、背番号1も受け継いだ。
今夏は決勝戦で瀬戸内に敗れた。大会前には「『とにかく楽しめ。頑張れ』と言われました」。チームを初の甲子園出場に導くことが、一番の恩返しになると意気込んでいる。
2回戦は秋季広島大会の準決勝で勝利した広陵が相手だ。エースは「迫田監督から、この試合が大一番とずっと言われてきた。絶対に勝つ」と意気込んだ。“広島対決”を制すればグッと近づく聖地。全力で左腕を振るう。