福知山成美“虎のDNA”石原完投勝利
「選抜高校野球・1回戦、福知山成美6-2山梨学院大付」(21日、甲子園)
第2試合は福知山成美(京都)の石原丈路投手(3年)が2失点完投で山梨学院大付(山梨)を下した。
“虎のDNA”を受け継ぐ左腕が勝利を呼び込んだ。福知山成美の石原は、9回5安打2失点の完投勝利。それでも「とにかく緊張して、何点取られるか分からなかった」と好投とは対照的な苦笑いを浮かべた。
甲子園の土を踏むのは、初めてではない。父・慎二さん(50)は阪神の元トレーナーで2003、05年のリーグ優勝時もチームを支えた存在だ。「中学時代までは連れてきてもらったことがあった。フェンスに体をぶつけて遊んだりしていた」。球場の雰囲気には出場選手の誰よりも慣れているはずだった。
しかし、センバツの舞台となると勝手が違った。「これだけ緊張したのは小学生以来」。緊張が解け始めると、今度は疲れや握力の低下との闘いが待っていた。六回には2失点。だが、打線の援護もあり、一つ一つアウトを積み上げていった。
チームは京都勢として6大会ぶりとなる初戦突破。「今度は初回から全開でいけるようにしたい」。父のかつての職場で、さらなる快投を見せる。