智弁学園に怪物!岡本が1試合2発

 「選抜高校野球・1回戦、智弁学園7‐2三重」(24日、甲子園)

 1回戦3試合が行われた。智弁学園は、プロ注目の3番・岡本和真内野手(3年)が大会タイ記録となる史上19人目の1試合2本塁打を放つなどして、三重を7‐2で下した。関東第一は、逆転で春夏通じて初出場の美里工に4‐2で勝利。明徳義塾と智弁和歌山の強豪校対決は、延長十五回に明徳義塾がサヨナラ勝ちした。

 規格外の長距離砲が大暴れした。まずは2死無走者の初回、真ん中高めに甘く入った直球をとらえると、打球は一直線にバックスクリーンへ。4‐1の六回には、初回とほぼ同じ高めの直球を左翼席にたたき込んだ。

 マンモスの視線を独り占めしてダイヤモンドを一周した。「他球場と違って大きいので回っていて気持ちがよかった」。高校通算59本塁打。大会タイ記録の1試合2本塁打で清原和博、松井秀喜、中田翔らに肩を並べた。

 主に4番を務めるが、この日は初回から打順が回るように3番で出場した。先頭打者で迎えた四回は中前打で出塁。「チームバッティングを徹底して、バットを短く持った」。一発だけではない。昨秋、打率・632を記録した技術もある。

 183センチ、95キロの堂々たる体格を誇る。昨秋は「体を大きくしようと思って食べた」と103キロまで増量したが、自身の本塁打の映像を見て「一周回っている自分がダサかった」と若者らしい一面も。一念発起で減量して臨んだセンバツだ。

 最終打席は初球を打ち損じて二飛。「チャンスをつくってくれたのにかえせなかった」と、反省も忘れなかった。

 次戦はプロ注目左腕、田嶋を擁する佐野日大と対戦。「大きいのを狙うより、間を強い打球で抜きたい」。勝負の行方が楽しみだ。

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