福知山成美12点爆勝で初の春8強
「選抜高校野球・2回戦、福知山成美12-0神村学園」(27日、甲子園)
福知山成美(京都)は神村学園(鹿児島)を投打に圧倒し初のベスト8を決めた。
意義ある勝利に兄とそっくりの表情がほころんだ。福知山成美が18安打12得点の猛攻で06年夏以来、春は初の8強。自身も走者一掃の先制二塁打を含む2安打5打点と大活躍した主将の西田友紀内野手(3年)は「打のチームが目標。“成美は打”というのを見せつけようと言っていた」と面目躍如の大勝劇に自然と声が弾んだ。
10年に北照の主将として春夏連続出場した現ヤクルト捕手の西田明央を兄に持つ。北海道に野球留学という兄と同じ道も考えたが「自分のスタイルに合っている」と地元京都で進学。短い全体練習で自主練習を重んじる環境の下、1年秋に二塁の定位置をつかむと、昨夏も初戦敗退ながら甲子園の土を踏んだ。
小さいころから近所や周囲の人によく比較されてきたが、聖地2勝でプロに進んだ明央に肩を並べた。大会前には「頑張れよ」と激励された兄に対し、弟は「今日は『並んだよ』とLINE(無料通信アプリ)します」と胸を張った。履正社との準々決勝では偉大なアニキ超えに挑む。