明徳・岸、力尽きた…本来のキレ欠く

 「選抜高校野球・準々決勝、佐野日大7‐5明徳義塾」(31日、甲子園)

 疲労はピークだった。5‐5の延長十一回、明徳義塾のエース・岸が力尽きた。2死満塁で、相手4番・稲葉への内角直球が遊撃内野安打に。続く5番・小泉にも左前へ運ばれ、取り返しのつかない2点を失った。

 「握力が落ちていたかもしれない。自分がもっと粘れたら、勝てた試合だった」

 延長15回、188球を投げた智弁和歌山との初戦後から「肩に張りがあった」という。

 139球を投げた関東一との2回戦後、馬淵史郎監督(58)に誘われ、2人だけで宿舎近くのサウナに行った。疲労回復に努め、佐野日大・田嶋とのプロ注目エース対決に臨んだが…。直球も変化球も本来のキレを欠き、三回までに4失点。166球の力投は報われず、10年ぶりの春4強入りは夢と消えた。

 3試合で計493球を1人で投げ抜いた。1年時から甲子園のマウンドに上がり、一昨年夏は4強、昨夏は8強。目標の全国制覇は届きそうで届かない。「ここから成長して、夏に戻ってきたい」。快速球右腕は、最後の挑戦に向け顔を上げた。

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