履正社4強!吉田“お目覚め”4打点
「選抜高校野球・準々決勝、履正社6‐2福知山成美」(31日、甲子園)
眠っていた履正社・吉田有輝内野手(3年)がついに目覚めた。「相手投手が自信を持っているのがストレートなのでそれを打ってやろうと思った」。初回1死二塁、狙い通りの直球をはじき返すと、中堅フェンスを直撃する先制の三塁打となった。
一度火が付くともう止まらない。二回にも2死満塁から走者一掃の中越え三塁打。六回には右前打を放ち、3安打4打点。「よく飛んでくれました。最高の気分です」と白い歯をのぞかせた。
1回戦では2安打を放ったが、2回戦は5打数1安打。凡退した4打席は全てフライアウトと内容が悪かった。そこで前日、宿舎の駐車場で、バドミントンの羽根を後輩部員に投げてもらい、1時間の“特打”。チームメートの八田が行っていた練習を採用して「体の開きを修正した」と、大暴れにつなげた。
守っても、2つの併殺にからみ、先発の溝田を助けた。初の頂点まであと2勝。3番打者の復調は何より頼もしい。